院長就任挨拶

就任挨拶

平成29年5月1日より院長に就任致しましたのでご挨拶させて頂きます。

押領司光雄理事長は昭和59年に整形外科押領司病院を開設され、32年間にわたり“患者さんに家族のように接する”をモットーに小林の中核病院として病院を守って来られました。押領司光雄理事長より院長職を引き継ぐにあたり大変身の引き締まる思いであります。

自己紹介させて頂きますと、私は肩関節外科を専門に日々の診療にあたらせて頂いております。少年時代から野球、バレーボールをやってきた縁から自然と肩関節のスポーツ障害に興味が湧くようになりました。振り返ってみますと、スポーツに明け暮れた学生生活であったにも関わらず、幸いにも大きな怪我がなく学生時代を過ごす事が出来ました。もし怪我によって野球やバレーボールを取りあげられていたらと想像すると、今の自分はなかったとスポーツに感謝する気持ちがあります。

さてスポーツ障害に目を向けますと、全力でスポーツをやっている子供達にとってスポーツは全てと言っても過言ではありません。ですが子供達の身体はスポーツを行うにはまだ十分でなく、多くの障害を起こします。投球障害肩や野球肘はその代表例で適切な時期に適切なケアが行われれば改善し、またスポーツに復帰する事が出来ます。しかし痛みがある肩や肘を酷使される環境があるのも事実であります。子供達は当然プレーを続けたいですので、出来るかと聞かれれば出来ると答えます。しかしながら、そこにストップをかけてあげるのが、親や指導者そして医師の役目だと考えます。適切な時期に適切な治療が行われなかった投球障害肩や野球肘の末路は、スポーツどころでなく肘が曲がらず洗顔さえ困難になってしまう事もあり、重大な機能障害を残す結果となります。私達の役目としましては根拠もなく漫然とスポーツ禁止や種目変更を指示するのではなく、患部の治療とともに障害の起こった原因を取り除いてあげる事です。時には障害の程度によって一時的にスポーツを取りあげる事も必要な事でありますが、適切なリハビリを確実にやるのであれば、出来る限りスポーツを継続しながら治したいというのが私のモットーであります。

今後は、スポーツ障害の予防や早期発見を目的にコンディショニング作り、野球教室、サッカー教室を定期的に開催する予定で準備を行っております。一人でも多くの子供達が障害のない状態でスポーツを楽しんでもらいたいと思っており、全力でサポートしたいと考えております。

当然ながら、子供達だけでなく全ての患者さんの治療に全力であたっております。肩関節外科医として肩関節の痛みや機能障害に苦しむ患者さんの痛みを取り去ってあげたい、機能改善をしてあげたいという情熱は日々増すばかりであります。個々人にあった最適な治療が何であるのか、真摯に患者さんに向き合いながら、一人でも多くの患者さんの苦しみから解放された笑顔に出会えますよう病院一丸となって日々の診療に取り組んで参りたいと存じます。どうぞ宜しくお願い致します。

平成29年7月31日
整形外科 押領司病院 院長 寺谷 威